地盤耐力(地面の強さ)
建物を建てるときに、設計する基礎(基本)になるのが(建物の)基礎の検討です。
建てた建物が沈んでしまっては一大事ですので、基礎を支える地盤(地面)の強さの調査が必要になります。
大きな建物を建てる時は標準貫入試験やボーリング試験、住宅程度ではサウンディング試験という地盤の硬さを調べる調査をします。
一般的に戸建て住宅を建てるときは 2t/㎡~3t/㎡といった地盤の耐力が必要になるのですが、ふと、2t/㎡~3t/㎡ってどのくらい?
って考えてしまいました。
早速、実測してみました。
車 28.3t/㎡
人(片足立) 3.7t/㎡
人(片足つま先立ち) 8.6t/㎡
自転車(ロードバイク) 39.5t/㎡
私たちが設計で使う長期(常時)の地盤の耐力(強さ)は試験で出てきた数値の1/3を用いますので、
なんとなくですが、人がつま先立ちしても大丈夫そうなら、戸建て住宅は建てれるというレベルでしょうか?
局所的にはこんな数値になりますが、敷地全体としての強度というと違った結果になります。
ただ、なんとなくのイメージとして、知っておいても良さそうです。
(注)局所的な検討は深い地盤の硬さはわからないという理論もあるので、この結果を鵜呑みにするわけにもいきません
地盤の設計というのは非常に難しいというかわかりにくい要素です。建設コストにも影響しますし、安全性は絶対要素です。
構造設計者が悩む要素の一つをご紹介しました。
■車 車両総重量1700kg(車検証より) タイヤ接地面積 150mm x 100mm x 4輪
1700kg / ( 150 mm x 100 mm x 4 ) = 28,333kg/㎡ = 28.3t/㎡
■片足立 体重(軽く見積もって70kg) 靴接地面積 18900m㎡
70kg / (18900m㎡) = 3,703kg/㎡ =3.7t/㎡
■片足つま先立ち 靴接地面積 8080m㎡
70kg / (8,663m㎡) = 8,663kg/㎡ =8.6t/㎡
■自転車 車両+人(9kg+70kg) タイヤ接地面積 10mm x 100mm x 2輪
79kg / ( 10mm x 100mm x 2) = 79000kg/㎡ =39.5t/㎡