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働き方改革

働き方改革

今日(11/7)は、東京某所で計画中の建物の現地調査が明日あるので、早めに東京に来ました。夕方までの時間を、今はやりのコアワーキングスペースで過ごすことにしました。
※フリーアドレスの席で仕事をするスペースで1日3000円。喫茶店より静かで、仕事環境としては良好な場所です。結構盛況で、人ごとながら、なんでこの人達はここで仕事をしているんだろうと不思議に感じてしまいます。

さて、近年、世間では「働き方改革」が叫ばれることが多くなりました。仕事の時間もそうですが、仕事の場所についてもサテライトオフィスやテレワーク、一昔前はSOHO(Small office /Home office)と呼んで、一つのオフィスでみんなで仕事をすることに対する改革意欲というのは増えていると思います。

建築構造設計という分野は、(前回も書きましたが)全国どこの建物であっても、設計は可能です。設計段階での現地調査や、打合せなど、建設地の近くに職場があることは有利な面もありますが、全体に占めるその割合は大きくありません。テレビ電話(SKYPEなど)などを有効に使えば敢えて東京に居なくても構造設計の仕事は可能な時代だと思います。
私が就職しようとしていた20年前にはそんな働き方が少しずつ出始めていた時代でしたが、時代の主流ではなく、まだまだ建築設計の仕事をするなら東京で就職する事が必要に思え、就職先について思案していたことを思い出します。

私が弊社を設立する前の2年間は、東京の会社に所属し、島根で仕事をするサテライトオフィス的な形態で仕事をしていました。当時は東京の仕事をメインにしていて、月1回の東京出張の間に、打合せや他の社員との協議をし、残りは島根で仕事をする生活でした。島根に居ながら、東京の仕事をするという一昔前ではあまり実現できない形態で仕事をして、利点、欠点についていろいろと実体験することができました。

メリットを上げると様々あり、時代がそれを可能にしていることはヒシヒシと感じていますが、決定的な欠点があることが世間ではあまり知られていないので、ちょっと触れてみたいと思います。

私が思う決定的なデメリットは、なんといっても、「人を育てる」という観点です。当然誰しも最初から仕事内容に熟練した状態でスタートできる訳ではありません。様々な失敗や苦労、先輩からの指導、フォロー、叱責などなど、仕事は一人でできるものではないという点です。独立開業しようとする起業家の方々は様々な困難を乗り越えながら実力をつけ、成長していくと思いますが、すべての人がそのようなバイタリティーと熱意を持ち合わせている訳ではないと思うのです。一人でバリバリ仕事が出来るようになるまでには何年もかかり、それまでには多くの方々から助けられて、教えられ仕事を学んでいくものと思います。教えられていた人が教える側になり、そして同僚をまとめる立場になる。そんな循環で会社は回っていると思います。そう考えると、テレワークやサテライトオフィスのように「個」を大事にした仕事形態が「会社」を育てる事ができるのか?そんな風に感じてしまいます。
情報化社会の発展により、仕事形態もだんだん変化していくと思われますが、革新的な仕事改革が進む一方、古典的な仕事形態も捨てきれないと思う面もあります。

そんな問題提起をしながらも、今時の働き方に否定的な訳ではありません。ただ、会社として仕事をすることが営利目的であることは否めませんが、社会貢献として、「人を育てる」「技術、能力を継承していく」という側面もあることを最近ちょっと考えたりしています。

 

「時代は変わる」と私は常に思っています。過去の常識は未来の常識ではないはずです。メリットにもデメリットにも直面しながら時代がどんな風に変わっていくのか、今後の「働き方の変化」に期待しています。!

写真は本日過ごしたコアワークスペース(ビジネスエアポートHPより https://business-airport.net/)

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